マイトガイン世界のロボット事情について

 石油枯渇によるオイルの存在が消滅した事により、歴代そしてロボット作品において極めて珍しい完全電気機動型ロボットがマイトガインのメインコンセプトである。その為、移動方法などは飛行機など巨大なエネルギーを使用した機械から、低コストで少ない電力で動く鉄道など駆動系機械が優位に立っている。

 しかし、莫大なエネルギーを誇ったオイルとちがい、体内に発電機能があったとしても、スタミナという面では劣ってしまう事が劇中で何度か危惧された。電気式ロボットの欠点であるエネルギー容量の少なさから、一般市民の移動車などは節電の意味もあってよりコンパクトした機体となり、劇中ではバッテリーステーションなるスタンドがあちこちで建設され、電気泥棒という職業?が常識化されている。逆に勇者ロボを含めた大型機械は維持資本の関係で、個人よりは公的機関などが所有する。

 ロボットの製造・維持には莫大な電力が必要不可欠となり、維持電力を確保するにはそれなりのバッテリー維持財力が必要になる。主人公・旋風寺舞人の旋風寺コンツェルンから敵方ウォルフガング、ホイ・コウロウ、ショーグン・ミフネ、カトリーヌ・ビトンらはロボット維持の為の資金めぐりに追われ、中には資本がつきロボット製作不可能=組織解体という結果になる場合もあった。

 その為、マイトガイン世界ではより財力のある者が、より強いロボットを所有するという構図が出来上がり、最終的に全世界の鉄道網を握っていた旋風寺コンツェルンと、映像面・軍事面を影から支配していたエグゼブの二代財閥がラストバトルを繰り広げる事となる。

 なお、この世界ではある程度のテクノロジー共有化が浸透している為か、単純な電気接続については製造元が違っても実行可能である。


超AI誕生
 勇者シリーズに、もはや無くてはならない存在となった超AIは勇者特急マイトガインから登場した。人工知能についての存在は既にあったが、マイトガインをきっかけに現在までのアニメ作品に単語として浸透化したと見ておかしくは無い。
 初代から三代目がエネルギー生命体の憑依であった今までと違い、人間が0から作り出した超AI。マイトガインではどのような誕生経路で作られたかは不明だが、この登場で今までトランスフォーマー路線を継承していった勇者シリーズが、日本独自の設定へ移行していった。(機体についての変革は伝説の勇者ダ・ガーンから開始)

 超AIは、その代によって誕生と存在理由が異なる為全てが同一のものと言えないが、共通して作品の重要なキーアイテムとなっている。


0から人間が作り出した機能的なデザイン
 勇者特急隊はエネルギー枯渇事情を反映し、機体はよりコンパクトに無駄の無い設計をしている。
 初代から三代目は全て、エネルギー生命体が手短な機械に'''無理矢理融合'''した為に、デザイン的にどうしても余る部分が出ていた。これは彼等三代の存在意義が一時的な敵対勢力による対処の為、1つの目的に特化した機体である事が要求された為である。
 しかし、四代目事マイトガインは、たとえ劇中最終話を迎えても、救助活動などその後の生活がある為に、いわゆる日常動作機能に支障の無い機体デザインが求められた。(立つ・座る・仰向け・うつ伏せ・横ばい。抱きしめる・抱き上げる・背負う・背負い投げ等といった人間の基本動作の意味。うつ伏せについては胸部形状によりけり)。各機体の規格共有に始り、よりスマートに洗練されたスタイルへと変更され、より人間に近い滑らかな動作とアクションの幅が広がった。

 これは後の勇者警察ジェイデッカー・黄金勇者ゴルドラン・勇者王ガオガイガー・量子跳躍レイゼルバーで採用される、【0から人間が作り出した機能的なデザイン】の元祖となる。


勇者特急隊の主な特徴
 今作の勇者ロボ達は、この社会事情にのっとり、列車形態を主軸とした期待設定が成されている。これはマイトガイン世界でもっとも交通網が発達した乗り物であるからだ。(街中はおろか、海上にもレールが敷かれている)
 これら勇者特急隊製造は、旋風寺舞人の父・旭から受け継いだ【勇者特急隊プロジェクト】の一環であり、シリーズ初登場となる超AIを使い作られた。
 製造工程は劇中をリアルタイムで実行するという描写となり、第1話放映前に完成したプロジェクト初号機・ホーンボンバーを一号機とし、最終機・マイトガンナーまでが登場する。

【勇者特急隊製造経路】
@初号機・ひかりボンバー(後のホーンボンバー)ロールアウト。試作機である為封印。
A2・3・4号機やまびこボンバー・ひたちボンバー・成田ボンバーロールアウト。
B5号機・ガインロールアウト、パイロット操作形式でマイトガイン完成。この前後辺りの時期にやまびこボンバー・ひたちボンバー・成田ボンバーが合体機能を持つ現在のライオボンバー・ダイノボンバー・ホーンボンバーに改良されたと思われる。
C6・7・8・9号機ファイアダイバー・ポリスダイバー・ジェットダイバー・ドリルダイバーロールアウト。ガードダイバー完成。(その後の描写的に当初からこの状態で完成されたと思われる)
D第1話スタート。
E外部制作のブラックガインロールアウト。プロジェクト外であるが、後に正式採用される。
F初期ボンバーズ半壊により、初号機ひかりボンバーがホーンボンバーとして再起動。
Gバトルボンバー完成。
Hマイトカイザーロールアウト。
Iグレートマイトガイン完成。
J10号機マイトガンナーロールアウト。
Kグレートマイトガイン・パーフェクトキャノンモード完成。